ミツバアケビの実
ミツバアケビはアケビの仲間で、林や空き地、荒れ地など日のよくあたる場所に育つ、アケビ科のツル性落葉低木(モミジやイチョウのように時期が来たら葉を落とす背たけの低い木)。漢字では「三葉木通」と書きます。アケビもミツバアケビも4~5月に新芽を出し、9~10月に10センチほどの実がなり、熟すと割れます。実は紫色のものと褐色のものがありますが、上の写真のような褐色が多いです。
専門的な話になりますが、アケビとミツバアケビの違いは葉にあり、アケビは「小葉」(しょうよう)という葉を形成する小さな葉の部分は5枚集まって1枚の葉になっている(手のひらの形をしているのでこういう葉を「掌状複葉」<しょうじょうふくよう>という。5枚葉があるようにみえるがそうではないのだ)のに対し、ミツバアケビは3枚の小葉が集まって1枚の葉になっています(こういう形の葉を3出<しゅつ>複葉という)このように一見葉のような小葉が複数集まって1枚の葉になっている複葉と呼ばれる葉がついている植物もあれば、小葉の集まりがなく、1枚だけで1枚と数えられる葉を単葉(たんよう)といいます。
そしてミツバアケビの葉のふちにはぎざぎざがあります。また、アケビは本州や四国、九州に分布するが、ミツバアケビはさらに北海道にも分布し、山地や日本北部に多いことも特徴です。
アケビもミツバアケビも秋に実がなること、食べ方で共通しています。アケビといえば、紫色の実の中の白い果肉を食べることが有名でしょうが、皮もいためたり、新芽はあく抜きをした後、あえものにするのがおいしいです。テレビの某番組で山形県でアケビの皮の肉詰めがよく食べられていることが紹介されました。ちなみに私は果肉はあまり好きではありません。(好きな方ごめんなさい)皮を使った料理も一度味わいたいものです。