アキノキリンソウ

日当たりのよい山野に見られるキク科の多年草(たねんそう・芽が出て花が咲き、枯れるまでの期間が2年以上の植物)。

高さは20~80センチ。地面の近くに生えている葉(専門用語で根生葉<こんせいよう>という。根から生えているように見えるが、実際は茎から生えている)は卵形で、花が咲くときに枯れます。下の部分にある葉は卵形、上の部分にある茎はとがった形をそれぞれしている特徴があります。

8~11月に黄色い花が咲き、きれいな黄色をしていることから、夏(5~7月)に咲くキリンソウという植物にたとえてこの名がついたといわれています。また、花が泡立つように咲くことから、別名をアワダチソウといいますが、セイタカアワダチソウと同じ仲間です。

ちなみにアキノキリンソウは漢字で「秋の麒麟草」と書きますが、名の由来であるキリンソウは「黄輪草」と書きます。このキリンソウが名の由来といいますが、伝説上の動物である麒麟(某ビールでご存じの方がいると思う)や、あるいは黄色いことから動物園のキリンが名に関わっているとも思えるが、いかがでしょうか。いずれにせよ、この植物も名やその由来、外見からいろいろなことを想像できそうだと私は思います。ちなみにこの花の花言葉は幸せな人生、用心、予防。正直私はこれらの花言葉はピンと来ないが、この花を見ると幸せな気分になれそうな気がします。

メセナSUN-CLUB学びの森では万葉集(まんようしゅう)という奈良時代の歌集に植物を学び、親しむ万葉の植物講座を行っていますが、これにちなんでつたないながら一句。(万葉集に俳句はないが)

麒麟なる 黄色の花に 秋感ず

 

コメントを受け付けていません。