ユキノシタ

平地や山地、川沿いの岩場など日陰で湿ったところに生える多年草(たねんそう・種から芽が出て、花が咲き枯れるまでの一生が念異常続く植物のこと。一度枯れても根は生きていてまた芽を出すのだ)

上の写真のように葉はまわりにゆるやかなぎざぎざがあるまるい形で、直径3~8センチ。毛が生えていて、表には白いすじがあり、裏は緑色の中に紫がかった部分があります。生えたばかりの葉は食べることができます。1年を通して採ることができ、食べ方は生のままてんぷらにしたり、和え物やいため物、汁に使います。(てんぷらを食べたことがあるがおいしい)また、はれものややけど、しもやけなどに葉をあぶったり、もんだりして貼って薬にも使われます。葉のしぼり汁は子供のひきつけや百日ぜきなどの病気に効くといわれています。

下の写真のように初夏に白い小さな花が多く咲き、園芸用にも植えられています。6月に並滝寺にてユキノシタの白い小さな花が咲いているのを見ましたが、きれいでした。(2012年のことです。下の写真参照)これを見ると園芸の世界でも有名ということがわかるような気がします。食べてもおいしい。見ても「おいしい」。

並滝では万葉の植物講座が行われ、里山にある万葉集(まんようしゅう・奈良時代の歌集)に登場する植物について学んで楽しむのですが、これにならい私もお粗末ながら歌をひとつ。

ユキノシタ 雪降らずとも 初夏が来て 白く咲けるは ひとひらの雪

漢字では雪の下と書き、垂れ下がった花びらが下に見えるから、雪の舌と最初は表し、それが転じて雪の下-ユキノシタになったなど名の由来には諸説あります。ちなみにこの花の花言葉は恋心、切実な愛情です。ユキノシタを見ていてそう感じるのは私だけでしょうか。

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