ミヤマシキミ

林に生える高さ0.5~1.5メートルのミカン科の常緑樹(じょうりょくじゅ・1年以上枯れない葉を持つ木。冬でも枯れない)。漢字では深山樒と書きます。葉は長さ4~9センチで先がとがっていて、厚さとつやがあるのが特徴で、枝の先に集まって互生(ごせい・枝にたがい違いに生えること)します。 また、葉をもむとくさいにおいがします。3~5月に直径5~6ミリの白い花が集まって咲きます。

また、鮮やかな赤い実がなりますが、間違って食べると死ぬこともある猛毒を含んでいます。(決して食べないようご注意ください)これと名が似たものでシキミという木もありますが、(これはモクレン科)この実も毒があり、間違って食べて中毒を起こす事故が起こっています。シキミの名の由来は毒のある実で「悪<あ>しき実」といわれ、これが転じてシキミになったそうです。

(ちなみにシキミに関しては、万葉集(まんようしゅう)という奈良時代の歌集に大原真人今城<おおはらのまひといまき>という人が作った「奥山の しきみが花の 名のごとや しくしく君に 恋ひ<こい>わたりなむ」 現代語訳:奥山にあるシキミの花のように私はこれからもしきりにあなたに恋し続けるのだろうか、という短歌があります。) (切ない…)

これは私自身の感想ですが、シキミもミヤマシキミも見るときれいで、観賞するにはよいでしょう。しかし、これらに限らずただきれいと思うだけでなく、その植物のプラス面(食べられる、道具に使えるなど)とマイナス面(食べると毒、さわるとかぶれるなど)を知る必要もありますね。

 

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