ツユクサ

ツユクサ_s

 

 

 

 

 

 

 

 

道ばたや草地に生えるツユクサ科の1年草(いちねんそう・芽が出て枯れるまでの期間が1年未満の植物)。高さは30~50センチ。茎は地面をはって枝がわかれ、斜めになって伸びる特徴があります。葉は長さ5~8センチのとがった卵形。6~9月に青い花が咲きます。花がきれいですが、この植物も食べられます。花が咲く前の柔らかい茎の先や、出たばかりの芽を採ってゆでて水にさらし、おひたしやあえもの、煮ものなどにします。また、花の青い色素は染め物に使われます。

漢字で書くと露草。今の時期にふさわしい名と思います。花言葉は「恋の心変わり」。ちなみにこの花はなみ滝藤原園のサツマイモやキュウリなどを植えている畑に多く生えています。2013年5月、小学生対象の自然体験学習会で、この畑にサツマイモやキュウリなどを植えましたが(この日は本当に多く雨が降った!2013年5月の里山通信をごらんください)、畑で育つ作物とともにこの花をながめる、こんな楽しみ方もありかなと私は思うのです。

ちなみにこのツユクサを題材にした歌が万葉集(まんようしゅう)という奈良時代の歌集にのっています。

月草のうつろひ(い)易(やす)く思へ(え)かも わが念(も)ふ(う)人の言(こと)も告げ来ぬ

大伴家持(おおとものやかもち・奈良時代の歌人)の親せきの大伴坂上大嬢(おおとものさかのうえのおおおとめ)が作った歌で、あなたは私を心の変わりやすい女と思っているためでしょうか、あなたは手紙さえくれない、うらめしいことです、という何ともやりきれない恋愛の歌です。先に言ったようにツユクサの花言葉は恋の心変わりですが、まさにその通り、そして日本で昔からツユクサは恋の心変わりの象徴だったのでしょうね。

 

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