サルトリイバラ

里山の林などに見られるユリ科のツル植物で落葉樹(らくようじゅ・毎年葉が枯れて、一定期間休眠する<といっても春にまた花や葉がつくように栄養や力をためているのである>木のこと)。

木のような茎にだ円形の葉が互生(ごせい・葉がたがい違いに生えること)し、まばらなトゲがあります。(サルトリイバラを漢字で書くと「猿捕茨」。身軽な猿もこのとげに動きを阻まれてしまうという意味。実際生えているトゲは動きを阻まれるようです。これは猿や人間以外もそうだろう)葉はつやがあり厚く、巻きひげがついています。木の葉をかしわ餅のカシワという植物の葉の代わりとして使うことで有名です。初夏に黄緑色の花がつき、秋に実が赤く熟して食べられます。また、ツルの先や茎に出た新芽をゆで、よく水にさらしてアクを抜き、あえ物やいため物にして食べます。

私もこのサルトリイバラに包まれたかしわ餅を何度も食べたことがあり、山でこの植物を見るたびに、あのあん餅を思い出します。あるいは赤い実を果実酒にする味わい方もあるので、酒好きの人は果実酒のイメージでこの植物を思い出すかもしれませんね。このサルトリイバラ、子供も大人も楽しめる、それぞれの楽しみ方があるおもしろい植物といえると思います。

ちなみにメセナSUN-CLUB学びの森では、小学生対象の自然体験学習会を行っていますが、(このサイトの該当する欄を参照してください)なみ滝藤原園のさんや荘という建物とその周辺を中心として行っています。その建物のそばに石垣がありますが、通称サル山といいます。藤原園内の他のところにもサルトリイバラがありますが、サル山にもあります。サル山だけにサルトリイバラ。なんちゃって。

下の写真はサルトリイバラの実です。これが秋になると赤く熟して食べられます。生で食べることもできますが、焼酎(しょうちゅう)やホワイトリカーにつけて果実酒にもなります。この写真は初夏に見られるなりたてのサルトリイバラの実で、緑色をしています。実は食べられますが、緑色の実も見れば魅力を感じるのではないかと私は思います。

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