森の生活体験教室(平成28年4月&5月)
森の生活体験教室では、普段の生活の中で自然と触れ合う機会を増やしてもらえるよう、全8回の教室で里山の自然を活用した暮らし方を紹介します。
春夏編の1回目(4月)と2回目(5月)は、山菜等の食べられる植物や山仕事に必要な道具の使い方や手入れの仕方を教わりました。
なみ滝藤原園内を散策しながら、天ぷらにするヤマフジ、ヤブツバキ、ヨモギ、セイタカアワダチソウ、タカノツメ、セリ、イワガラミ、ヨメナ、ワラビ等を採りました。 イワガラミを食べるのは初めてだったので、生のままかじってみるとキュウリのような味がしました。
頂いたタケノコやあらかじめ採っておいたコシアブラ(今年は芽吹きが早過ぎました)も使って、山菜天ぷら、山菜みそ汁、炊き込みごはんを作りました。炊きあがった炊き込みご飯にサンショウの葉を加えて蒸らしました。ほんのりサンショウの香りがして春らしい一品になりました。
4月は「切る」道具の使い方ということで、ノコ、電動ノコ、チェーンソーの安全な使い方を学びました。
参加者、教える方とも一番危険なのがチェーンソーです。怪我をしないようまず細めの木(直径10センチぐらい)で練習しました。 最初は恐る恐る切っていた人も切り終えるとホッとした様子。次は直径20センチ以上のものにトライ。 チェーンソー使いにも慣れたようで、皆さん堂々と切っておられました。
チェーンソー等の機械は手入れを怠るとすぐ切れなくなったり、頻繁に故障し寿命も短くなります。。手入れをしっかりしていると、長く使うことができます。 手入れの仕方は、実際に使いながら覚えていくのがいいと思いますが、とりあえず手入れのポイントを教えてもらいました。
5月は「割る」道具の使い方で、ナタ、竹割り器、オノ、薪割機の安全な使い方を学びました。
ナタを使ってまず木を割り、次いで竹を割ってお昼ごはんで使う器を作りました。器の両端がガタガタにならないようにするためには、ノコとナタの両方を使います。
オノでの薪割りは、力一杯オノを振り下ろすのではなく、オノの重さを利用して割ります。参加者も「上手く割れた時は力が入っていない」と言っていました。 力が入っていない時は、無駄な動きがなく見た目も綺麗でした。
オノの次は、発電機と薪割機を使って割りました。発電機と薪割機を運ぶ時と丸太を薪割機に載せる時に力が要りますが、後はボタンを押すだけで薪割りができ、簡単で、早くて、楽です。
参加者はオノで割る方が面白いと言われました。真っ二つに割れた時の達成感や、スカッと感がたまらないようです。薪もオノで割ったものが木の繊維に沿って割れているので断然綺麗です。力で無理やり割ってないからだと思います。
5月のお昼ごはんは、手打ちうどん。朝一で中力粉に塩と水を加えて参加者に捏ねもらい、食べる前に薄く伸ばし、蛇腹に畳んで切って湯がきました。
参加者の一人は、早速お孫さんと一緒にうどんを作られたそうで、とても喜んでおられました。
竹で作った器に、豚肉を醤油、みりん、酒、かつおだしで煮たもの、さっと茹でたエノキ、ホウレンソウ、もやしを盛り、うどんつゆは竹のコップに入れました。 野外料理はいつもプラスチックの器で食べているので給食の延長のような感じですが、器が変わるだけで見た目の雰囲気もがらっと変わり、ちょっとしたお店で食べているような気分になりました。 涼しげで、これから夏にむけてピッタリ。そうめんもこうやって食べると、より美味しく感じられるかもしれませんね。