スイカズラ

スイカズラ科スイカズラ属の落葉樹(らくようじゅ・毎年葉が枯れて、一定期間休眠する<といっても春にまた花や葉がつくように栄養や力をためているのである>木のこと)。漢字では吸葛と書きます。別名キンギンカ(漢字では金銀花)。

各地の山野や道端にはえます。樹皮(木の皮)は灰色と黒っぽい赤が混じった色で、若い(生えて間もない)枝には毛が多く生えます。葉は対生(たいせい・2枚の葉が対になって生えること)し、長さは3~7センチ。形はだ円形で両面に毛が生えています。このスイカズラの香りをかいだことがありますが、私はジャスミンのような香りがする気がします。(私はジャスミンは好きではないが、よい香りなのは確かだ)名は最初「吸うかずら」と呼ばれていましたが、これが転じてスイカズラになりました。

5~6月、枝の先に2個ずつ花が咲き、はじめは白く、後で黄色く変わります。また、直径5~6ミリの球形の実がなり、黒く熟します。葉や茎、花は薬や染料に使われます。これは、日本だけでなく、朝鮮半島や中国にも分布し、中国では「忍冬」と書きます。

これも食べることができ、出たばかりの芽や葉は塩をひとつまみいれてゆでて水にさらした後、おひたしやあえ物、油いためにして、花はそのまま酢の物にして食べます。葉はよく水で洗い、日かげで3~4日干した後、鍋でいってお茶にします。

ちなみに私は竹のささ茶などいわゆる「野草茶」を飲んだことが何回かありますが、このスイカズラ茶も一度飲んでみたいものです。

シロツメクサやアカツメクサのように色が名に混じっていたり、モミジやイチョウのように色そのものがおなじみになっている植物は多くありますが、このスイカズラも別名を金銀花(きんぎんか)というように、金色と銀色が際立ったきれいな花と私は思います。(人によっては金銀よりも好きな色があるでしょうが)

メセナSUN-CLUB学びの森では万葉の植物講座が行い、奈良時代の歌集である万葉集(まんようしゅう)を通して植物を学び、楽しむ行事を行っていますが、これにならいつたないながら歌をひとつ。

キンギンカ食して感ず野の味と 金銀ゆえのプチゴージャスよ

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