ニラ

スーパーマーケットなどでよく見る野菜で、中国原産のユリ科の多年草(たねんそう・芽が出てから枯れるまでのいわゆる一生が2年以上続く植物)。

育てる時は、苗の植え付けを5~6月に行い、収穫は植え付けから2ヵ月後以降になります。7~8月ごろになるとユリのような花が咲きます。(ユリ科だから当然か)ただ、花が咲くとニラ自体の養分が減るので、花の部分はつみとります。ニラには独特のにおいがありますが、これは硫化(りゅうか)アリルという物質がもとになっています。また、カロテンという体にいい物質が含まれる栄養野菜としても知られています。 個人的な話だが、私はニラが好きです。そして、食べるだけでなく、ニラに限らず野菜に咲く花を楽しむのもおもしろいかもしれません。(かつてトマトは食用ではなく観賞用に栽培されたとか)

ニラは里山にも生えていて、やはりこのニラからも独特の香りがします。(う~ん、いい香りだと思うのは私だけでしょうか。しかし、好きな人は食べるのも香りも好きかもしれません)なお、このニラは毒を持つスイセン(水仙。きれいな花を咲かせるが毒を持っているのだ)の葉と似ているので、採るときは間違えないようご注意ください。

このニラについて、奈良時代の万葉集(まんようしゅう)という歌集に、「伎波都久<さはつく>の 岡のくくみら 我摘めど 籠<こ>にも満たなふ 背など積まさぬ」という作者不明の短歌があります。「伎波都久の岡のニラ(くくみらはニラのこと)は私が積んでも籠にいっぱいにならないの。」「そう、それならあなたは夫の君と摘みなさいよ」という意味です。男女の愛情についての歌のようですが、当時具体的にどういう状況だったんでしょうねぇ。

コメントを受け付けていません。